レンケーズ
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2026年9月4日、大手モーターメーカーが公表した外部調査委員会の報告書により、車載部品や家電向けモーターなどで顧客の承認を得ないまま仕様を変更する品質不正が844件にのぼっていたことが明らかになりました。報告書は、業績目標の達成に向けた経営層からの過度なプレッシャーや、法令順守・品質保証を実行する体制の弱さを背景として指摘しています(出典:ライブドアニュース「ニデックでの商品品質不正問題」)。
このニュースを見て「またか」と感じた経営者や管理部門の方も少なくないはずです。品質不正、データ改ざん、横領といった社内不正の報道は後を絶ちません。そして多くのケースで共通しているのは、不正の芽が最初からあったわけではなく、「言い出せない空気」や「見て見ぬふりの積み重ね」が背景にあるという点です。
私は警察官時代、様々な事件現場に立ち会ってきましたが、社内不正や横領事件に関わる中で強く感じたのは、「最初の一件」が発覚した時点で誰かが声を上げられていれば、被害がここまで大きくならなかったのではないかという悔いでした。多くの内部不正は、ある日突然始まるのではなく、小さな逸脱が黙認され、それが「これくらいなら大丈夫」という空気に変わっていく過程で肥大化していきます。そして厄介なのは、その空気を最初に感じ取れるのは、経営者でも監査部門でもなく、現場の従業員だということです。声を上げる仕組みが形だけのものであれば、異変は誰にも届かないまま進んでいきます。
ここに、日本企業の危機管理における構造的な限界があります。内部通報制度を導入している企業は増えましたが、「通報したら人事評価に響くのでは」「結局もみ消されるのでは」という不信感から、実際には機能していないケースが少なくありません。警察や監督官庁が動くのは、多くの場合、不正がすでに一定規模に達し、外部に漏れたり内部告発が公になったりした後です。事件化する前の“空白の期間”をどう埋めるかは、行政や警察だけでは対応しきれない領域であり、だからこそ民間の危機管理の立場からこの隙間を埋める支援をしたいと考えています。
危機管理コンサルティングとは、企業が抱える情報漏えい、社内不正、ハラスメント、反社リスクといった潜在的なリスクを事件化する前に発見し、予防・対応体制を整えるための専門的な支援のことです。品質不正や横領のような内部不正を防ぐ観点では、以下のような取り組みが有効です。
特に重要なのは、内部通報制度を作って終わりにしないことです。制度があっても使われなければ意味がなく、「使ってみたら本当に対応してもらえた」という実績の積み重ねが、次の通報のハードルを下げていきます。
もし自分の会社で、同僚が就業規則違反や品質データの改ざんをしているのではないかと感じたら、あなたはどう動くでしょうか。あるいは経営者の立場で、内部通報が実際に届いたとき、公正に調査できる体制が今の会社にあるでしょうか。多くの場合、こうした問いに即答できる企業は多くありません。だからこそ、問題が実際に起きてから対応を考えるのではなく、平時のうちに外部の専門家を交えて体制を点検しておくことが、結果的に被害や信用の毀損を最小限に抑える近道になります。一人で、あるいは社内だけで抱え込んで判断を誤るより、早い段階で第三者に相談した方が選択肢は広がります。
内部通報制度は社内の不正やハラスメントを申告するための仕組みそのものを指します。危機管理コンサルティングは、その制度設計や運用、通報後の調査、再発防止策の策定までを外部の専門的な視点から支援するものです。
企業規模にかかわらず、情報漏えいや社内不正のリスクはあります。専任の監査部門を置きにくい中小企業ほど、外部の第三者によるチェック機能が有効に働く場合があります。
通報者の秘密を守りつつ、事実関係を客観的に確認できる体制で調査を始めることが基本です。感情的な対応や身内だけでの処理は、後の紛争や再発のリスクを高めます。
社内の内部通報や第三者からの指摘、取引先による検査、監査での偶発的な発見など経路は様々です。近年は外部調査委員会による報告書公表がきっかけとなるケースも増えています。
トラブルが表面化してからではなく、通報制度の形骸化や社内の異変を感じた段階、あるいは制度設計そのものを見直したいタイミングでの相談が望まれます。
品質不正や社内不正のニュースは、決して他人事ではありません。2026年9月時点でも大手企業の不正が公表され続けている現実は、内部通報制度や危機管理体制の実効性が、まだ多くの企業で十分に機能していないことを物語っています。自社の通報窓口が本当に機能しているか、経営層のプレッシャーが現場を追い詰めていないか、一度立ち止まって点検してみませんか。判断に迷う場合や社内だけでは対応が難しいと感じる場合は、株式会社RenK'zの危機管理コンサルティングにご相談ください。内部通報制度の設計支援や社内不正の予兆対応について、元刑事の視点も交えてサポートいたします。

千葉県警察官時代、捜査一課課長補佐、所轄刑事課長を歴任。在職中、ストーカー殺人事件に携わり被害者保護の重要性を強く感じ、ストーカー・DV被害者を一人でも多く救いたい想いから2018年に株式会社RenK’zを設立。被害者を守る身辺警護、各種調査、とりわけストーカーの手口である盗聴、盗撮、GPSの発見調査に重きを置いている。