レンケーズ
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「今のところ実害はないけれど、なんとなく身の回りが不安」——そんな漠然とした感覚を抱えたまま、誰にも相談できずに過ごしている人は少なくありません。ストーカーやDVの相談窓口では「まだ警察が動けるレベルではない」と言われ、かといって何もしないのも怖い。そんな"はざま"にいる人に向けて、今回は身辺警護というサービスについて、依頼を検討すべきタイミングと、実際に警護が始まるまでの流れを解説します。
私は警察官時代、ストーカーやDVに関する相談を数多く受けてきました。そこで繰り返し感じたのは、被害者本人が「大げさかもしれない」「気のせいかもしれない」とためらっているうちに、状況が一段階、また一段階と悪化していくという構図です。相談に来た時点ではまだ何も事件化していないのに、その数か月後にはつきまといがエスカレートしていた、という展開を現場で何度も目にしてきました。
この背景には、構造的な限界があります。警察が本格的に介入できるのは、多くの場合、ストーカー規制法違反や暴行・傷害といった「違法行為」が実際に起きた後です。禁止命令や保護命令が出ていても、加害者が命令に従わず接触してくる可能性はゼロにはできません。つまり、被害者が「まだ大丈夫」と感じている段階と、警察が動ける段階の間には、どうしても空白の時間が生まれてしまうのです。だからこそ、この隙間を民間の立場で埋める役割が必要だと、退職後の今、強く感じています。
身辺警護とは、ストーカーやDV、脅迫といった具体的な危険が想定される状況で、警備の専門家が対象者に同行し、移動や日常生活における安全を確保するサービスのことです。単なる送迎とは異なり、事前のリスク評価に基づいて警護計画を立て、加害者の接近を未然に防ぐための動線設計や連絡体制まで含めて対応する点が特徴です。
身辺警護というと「有名人や経営者が使うもの」というイメージを持つ人もいますが、実際には一般の個人がストーカー被害やDV被害、元交際相手とのトラブル、近隣トラブルの延長などをきっかけに依頼するケースが多く見られます。
身辺警護は「事件が起きてから」ではなく、リスクの兆候が見えた段階で検討するのが本来望ましい形です。目安として、次のような状況が重なってきたときは、一度専門家に相談する価値があります。
これらはあくまで一般的な目安であり、必ずしも法的な危険性を保証するものではありません。ただ、こうした兆候が複数重なっている場合は、被害が実際に起きるのを待つより先に、リスクを評価してもらう意味があります。
身辺警護の依頼から実際の警護開始までは、おおよそ次のような流れになります。
期間については、離婚協議が続いている間や、禁止命令の効力が定着するまでの数週間〜数か月といった「区切り」を設けて依頼するケースが一般的です。ずっと警護をつけ続けるというより、リスクが高い局面を乗り切るために活用する、という考え方が現実的です。
ここで少し立ち止まって考えてみてください。もし今、あなた自身や身近な人が「相手の様子がおかしい」「なんとなく見られている気がする」と感じているとしたら、その感覚をどこまで一人で抱え込みますか。多くの人は、警察に相談しても「まだ動けない」と言われ、かといって家族や友人にどこまで話していいか分からず、結局は自分の中で不安を大きくしてしまいがちです。判断を一人で抱え込むより、早い段階で第三者の専門家に状況を整理してもらった方が、取れる選択肢は確実に広がります。
いいえ、警察への相談の有無にかかわらず依頼は可能です。ただし、ストーカー規制法上の警告や禁止命令など、警察の対応と組み合わせることでより効果的にリスクを下げられる場合が多いため、可能であれば並行して警察にも相談することをおすすめします。
調査は相手の行動や証拠を明らかにすることが目的であるのに対し、身辺警護は依頼者本人の安全確保そのものを目的としています。状況によっては、調査で相手の動きを把握したうえで警護計画に反映させるなど、両方を組み合わせて対応することもあります。
可能です。裁判の期日や引っ越し作業日、離婚協議の面談時など、特にリスクが高まる特定の期間・場面に限定して依頼するケースは珍しくありません。
状況によります。子どもの送迎や高齢の親の外出など、家族が別々に狙われるリスクがある場合は、それぞれの生活パターンに応じた警護計画を個別に検討する必要があります。
警護の人数、時間帯、期間によって大きく変わるため、一概には言えません。まずは無料相談でリスク評価を受け、必要な警護の規模を見積もったうえで検討するのが現実的です。
2026年9月時点で、ストーカーやDVをめぐる法整備は少しずつ進んでいますが、制度が対応できるのはあくまで「違法行為が起きた後」が中心であり、その手前の不安な時間帯を埋める仕組みは、まだ十分とは言えません。身辺警護は、まさにその空白を埋めるための選択肢のひとつです。「大げさかもしれない」とためらう気持ちは自然なものですが、不安を感じた時点で一度専門家に相談し、リスクを客観的に整理してもらうことが、結果的に一番の安心につながります。当社では元刑事の視点も交えながら、状況に応じた警護プランのご相談を承っています。

千葉県警察官時代、捜査一課課長補佐、所轄刑事課長を歴任。在職中、ストーカー殺人事件に携わり被害者保護の重要性を強く感じ、ストーカー・DV被害者を一人でも多く救いたい想いから2018年に株式会社RenK’zを設立。被害者を守る身辺警護、各種調査、とりわけストーカーの手口である盗聴、盗撮、GPSの発見調査に重きを置いている。