レンケーズ
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「先月、急に真面目に残業するようになった社員がいて、なんだか妙だと思っていたら、退職の意思を伝えられた直後に大量のデータを外部メールに送っていたことが分かった」——中小企業の経営者や総務担当者から、こうした相談を受けることは少なくありません。特定の企業で実際に起きた事案というわけではなく、複数の企業でよく見られるパターンを組み合わせたものですが、似たような「予兆」に心当たりがある方は多いのではないでしょうか。
転職や独立を控えた社員が、顧客リストや取引先データ、開発資料などを持ち出すケースは、情報漏えい事案の中でも件数が多い類型のひとつです。悪意を持って最初から計画している場合もあれば、「次の職場で役立つかもしれない」という軽い気持ちから始まる場合もあります。
盗犯捜査に携わっていた経験から言えるのは、不正行為はある日突然起きるのではなく、必ず手前に予兆があるということです。典型的なサインには次のようなものがあります。
・退職の意思表示の前後で、普段以上に残業や休日出勤が増える
・業務に不要なはずのファイルへのアクセスや、大容量データのダウンロードが増える
・私物USBメモリやクラウドストレージへのアップロードなど、社外持ち出しの形跡がある
・同僚との関わりが急に減り、単独行動が目立つようになる
・普段と違う時間帯(早朝・深夜)にオフィスや社内システムへアクセスする
一つひとつは些細に見えても、複数が重なったときは注意が必要です。取り調べの現場でも、不正を働く人間ほど「バレていないつもりで、実は行動に出ている」ことが多いものでした。
大がかりなシステム投資をしなくても、できることはあります。
まず、退職者が発生した際のオフボーディング手順(アカウント停止、アクセス権限の即時剥奪、貸与物の回収)を明文化しておくこと。次に、重要データへのアクセスログを定期的に確認する体制を作ること。そして、就業規則や誓約書に秘密保持義務を明記し、入社時・退職時に改めて説明する機会を設けることです。これらは特別なことではなく、「当たり前の備え」として社内に定着させることが大切です。
また、社内で「何かおかしい」と感じた社員が、上司や総務にすぐ相談できる空気を作っておくことも重要です。現場の小さな違和感は、しばしば一番早い警報になります。
ここで少し考えてみてください。もし今、自分の会社で似たような予兆に気づいたとき、あなたはどう動きますか。本人にすぐ問い詰めるべきか、それとも証拠を固めてから動くべきか。社内だけで対応すべきか、外部に相談すべきか——実際にその場面に立つと、判断に迷う経営者や総務担当者がほとんどです。
対応を誤ると、証拠が失われたり、逆に名誉毀損やパワハラと受け取られてしまったりするリスクもあります。一人で抱え込んで判断を誤るよりも、早い段階で危機管理の専門家に相談したほうが、選べる選択肢は確実に広がります。
社内不正や情報漏えいは、多くの場合いきなり起きるのではなく、小さな予兆の積み重ねの先に起きます。「気のせいかもしれない」と迷っている段階こそ、実は相談のタイミングとして最適です。RenK'zでは、元警察官の実務経験を活かし、企業の危機管理コンサルティングとして、社内不正や情報漏えいの予兆察知から具体的な調査・対応まで支援しています。少しでも気になることがあれば、お気軽にご相談ください。

千葉県警察官時代、捜査一課課長補佐、所轄刑事課長を歴任。在職中、ストーカー殺人事件に携わり被害者保護の重要性を強く感じ、ストーカー・DV被害者を一人でも多く救いたい想いから2018年に株式会社RenK’zを設立。被害者を守る身辺警護、各種調査、とりわけストーカーの手口である盗聴、盗撮、GPSの発見調査に重きを置いている。